月別アーカイブ: 2017年7月

お客様-りんちゃん・レンくん

先月に引き続きまたりんちゃん・レンくん姉弟が泊まりに来てくれました。

 

見飽きた部屋を見回すりんちゃん。しばらくここでお留守番してね。

 

もともと落ち着いた性格で、お泊りにも慣れているのでほとんどゴロゴロしてます。
休み時間に本でも読んでるタイプかな。

 

換毛が凄いので早速ブラッシング。今の時期はだらだら換毛している子が多いです。

 

お陰ですっかり機嫌を損ねました。
りんちゃんは結構毛づくろいもするので油断すると繋がりウンチが出てしまうのです。

 

怒っていても機嫌をとりに行くとあっさり撫でさせてくれるのがりんちゃんの可愛いところ。

 

「撫でてもいいけどブラッシングしたのは許さないからねっ。」

 

そして、初めて来たときはひょろひょろだったのに会う度にたくましくなってくるレンくん。

 

こちらも「またここか。」って顔してます。

 

お姉ちゃんを気にかけて、部屋んぽ中もちょくちょく様子を見に行く健気な弟です。

 

りんちゃんはほとんど寝ていて塩対応ですが、たま~に相手にしてくれます。

 

レンくんは構ってもらうのが好きなのでちょっと嬉しそう。

 

ツンデレお姉ちゃんが大好きなレンくんはもしかしたらドM君なのかも。。

 

レンくんとの距離が縮まってきた気がします。

スリムなのでくぐりやすそう。

お客様-もこちゃん

今週末は新しいお客様、2歳女の子のもこちゃんが泊まりに来てくれました。

 

ちょっとネズミみたいなとぼけた顔がチャーミング。

 

お部屋に出てからしばらくはトンネルの匂いを念入りに調査してました。

 

早く遊びたくて柵越しに熱い視線を送る所長と、確認作業が終わらない慎重派すぎるもこちゃん。

 

ようやく慣れてくると、うさパンチも逃げ足もすばしっこいお転婆ぶりを発揮しはじめました。

 

垂直ジャンプがとても上手。

 

真顔だけど楽しそうでしょ。

 

トンネルはくぐるのも好きですが、中が落ち着くようで入口付近から外を眺めるのが気に入ったようです。

 

カメラに気付いてすかさずキメ顔を見せてくれました。さすがSNS世代。

 

黒しっぽコンビ。

悩むもちぶろうくん

もちぶろうくん、最近はいつも眉間に深いシワを寄せて難しい顔をしています。

 

遠くを見つめて考え事をしていることも多いです。

 

何か悩み事でもあるのでしょうか。

 

食欲も落ちている。。かもしれません。

 

心配してママさんが会いに来てくれました。

 

というのは冗談で、本当はママさんの方が寂しくて仕方ないのでしょっちゅう面会に来てくれるのです。

 

やっぱりママさんに抱っこされると安心するのか優しい表情になりました。

 

ママさんの匂いに包まれて、もちぶろうくんの至福のひとときです。
眉間のシワも消えるかな?

 

もちぶろうくんは危ない遊びを覚えた!(抱っこして下ろしてます)

うさぎがくれた痛み止め

本格的に暑くなってきましたが、うさぎを始め、ペットの皆さんの体調はいかがでしょうか。

私は夏より冬の方が好きなのですが、この暑さのお陰で先月ぐらいまで悩まされていた足の冷えから開放されたので、そこだけは夏に感謝したいです。
何で冷え性かというと座骨神経痛持ちなので足の血流が悪いのです。
年をとると持病が増えてきて困ります。

学生の頃にライブを観た気がする某メタルバンドの人も何度も手術していて辛そうです。彼は首ですが歳も割と近いので他人事とは思えず、何とか回復してほしいです。
ヘドバンが良くないようですよ、皆様お気をつけて。

神経痛が出たのは数年前で、最初に整形外科を受診した時は「リリカ」という薬を頂いたのですが強い副作用が出たので中止。
それ以降は痛みに応じて鎮痛剤や漢方薬を処方して頂いてます。
一般的に、よく効く薬というのは副作用が強く、副作用の少ない薬は効かないので、長期服用するとなるとそのジレンマに悩みます。副作用の少ない薬を飲んだものの、効き目が弱すぎて結局後から強い薬も飲んで量が増えてしまうのでは本末転倒です。

その中で、ほとんど副作用がない安全なお薬ということで「ノイロトロピン」という薬を処方して頂いたことがありました。
薬局で薬をもらうと薬の説明書に「ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液含有錠」なる表記が。
イエウサギだと。。? これは気になります。

早速調べてみてギョッとしました。
ノイロトロピンは「ワクシニアウイルスを皮内接種した家兎の炎症皮膚から抽出した非蛋白質分画である」とあります。
つまりイエウサギの皮膚にワクシニアウイルスを注射して炎症を起こさせ、その炎症組織から抽出した成分でできている薬というわけです。

「うさぎが炎症の痛みに耐えて作った薬?そんなもん飲めるかよ!?」

とめまいがするほどショックでしたが、このまま飲まなかったらせっかくこの薬を作ってくれたうさぎさんに申し訳がたたない、と思い仕方なく処方された一週間分は飲みきりました。。泣

幸か不幸かほとんど効かなかったです、というか飲む度にメンタルが殺られる感じがして、抵抗感が凄いのです。せっかく頑張ってくれたのに効かなくてゴメンよ、うさぎ。。
こんな気分では痛みの症状も改善するわけがありません。私の身体に配慮して下さった先生のお気持ちはありがたいのですが、薬は変えて頂きました。

ノイロトロピンはバファリンやロキソニンのように痛みの原因物質を抑えるのではなく、患者自身の「痛みを抑える神経」を活性化させて、痛みの閾値をあげてくれるお薬です。炎症の他にも、一般的な鎮痛剤では効きにくい神経の痛みや帯状疱疹や花粉症にも効いてくれるようです。
うさぎが痛みを感じにくくするホルモン?のような物質を出すのでしょうか。
抽出した成分の中でどの物質が有効成分なのかもまだ不明だそうです。。


その後しばらくは鎮痛剤でしのいでいたのですが、昨年末にまた痛みが強くなり、薬を増やすのは嫌だったので試しに硬膜外ブロック注射というものを受けてみました。

ところが、帰りに先生にどんな薬を注射したのか確認してみると、何とステロイドや鎮痛剤とともにノイロトロピンが!(|||;゚Д゚)
慌てて先生に、以前もらった内服薬が効かなかったこと、製造方法が残酷すぎて辛い、と伝えたところ「じゃあ止めましょう!」と言われ、それ以降は私の治療記録の紙には毎回「ノイロ抜き」と書かれています。

先生曰く、ノイロトロピンは効かない人も多いのですが、一部の人にはとても効果を発揮してくれるそうです。私は「ノイロ抜き」でも効果があったので、現在は通院しなくても大丈夫なくらいに回復しました。

化粧品はともかくとして、医薬品に関しては動物実験や動物由来の製品があることもやむを得ないと思いますし、動物の犠牲で医療が発達し、いずれは人間だけでなく動物の医療に還元されることも理解しています。
この薬のお陰で辛い痛みから開放されている方達のQOLが高まるのも素晴らしいことだと思います。
それでもこの製造方法はあまりにも残酷な感じを受けます。

インシュリンは昔はブタなどから抽出していたのですが今は大腸菌や酵母を使った製造方法に変わっています。
ノイロトロピンも1日も早くバイオの技術などの犠牲のない方法で製造されるようになることを心から願います。

日本で開発されたノイロトロピン。
今後はこのような、動物に時間をかけて苦痛を与える製造方法の薬が開発されませんように。

自分にどんな薬が使われているのかよく知らないという方は、是非調べてみて納得できる治療を受けて下さい。
私は「そんなことを聞く人は初めて」と言われましたが、注射の内容もきけば必ず教えてくれますよ。

参考資料(HP)
ノイロトロピン
みんなのバイオ学園/バイオ技術で薬を造る

お客様-むぎちゃん

週末にはむぎちゃんも来てくれました。

 

もううさの木には慣れっこなので落ち着いてます。
ケージを開けられても「出たきゃ出るわ」なスタンスです。

 

出たところで「遊びたきゃ遊ぶわ」なマイペースむぎちゃん。

 

でも所長が見えると我慢できないらしく、2人で延々柵越しの追いかけっこを繰り広げる無邪気な一面も。

 

む「付き合ってあげてるだけよ。」

 

クールなむぎちゃんですが、3歳を過ぎて以前よりは甘えん坊になった気がします。

 

お客様-もちぶろうくん

7月に入ってヒマだったうさの木に新しいお客様が来てくれました。
もちぶろうくん、6ヵ月の男の子です。
なんとも個性的なお名前です。

 

お家が塗装中で匂いがきつくて心配、とのことでしばらくお預かりします。
心配症のママさんにとってもちぶろうくんは人生の一部、いや全部、というくらいに溺愛されているのです。

 

最近飛びシッコが始まったということなので部屋を分けています。
他の子にかかったりするとアレなので。。

 

とぼけた顔と飛べそうな耳がチャーミング。

 

男の子のわりにカエル座りが上手です。

 

確かに立派に成長してきてますね。笑
その子によってピンクだったり黒だったりしますが異常ではありません。

 

も「キャッはずかし~」
(え、隠すところそっち!?)

 

足が大好きなので控えめに甘噛みしたりクンクン、スリスリ甘えてきます。

 

興奮し過ぎちゃったときは冷たいフローリングでクールダウン。
パワーの余っているもちぶろうくん、早くお家の工事が終わるといいですね。

 

初めてのトンネルで不審そうに遊んでいます。

ラスカルはぼくの友だち?

先週は動物取扱業責任者研修に行ってきました。
毎回2つのテーマで講義が行われ、今回の講義は「動物の感染症について」と「動物取扱業における災害時の危機管理について」で、どちらも興味深く勉強になりました。

たまたまその前日に娘の友人が遊びに来ていて「あらいぐまラスカル」の話題になり、「スターリングは野生動物を拾ってきて、リードも付けずに放し飼い、飼いきれなくなったら森に遺棄するとかとんでもないヤツだな~」というような話をして笑っていたので、特に人獣共通感染症の話はタイムリーでした。

「あらいぐまラスカル」は、私はリアルタイムで観た昭和のアニメですが、若い人でもキャラクターグッズなどで見た目は知っているかと思います。バラエティ番組の「昔の名作アニメ」的な特集には大体登場してきます。
Youtubeをちょっと観て懐かしくなったので原作の方を借りて読んでみました。

「はるかなるわがラスカル」は著者のスターリング・ノース自身が11歳の時に森で捕獲したアライグマの子供を翌年の春に森に返すまでのお話です。

1910年代アメリカのウイスコンシン州、スターリングは既に7歳のときに母親を亡くし(アニメでは入院している)2人の姉と兄も独立したり、戦争に行って家を出てしまい、父親も仕事で不在がち。。と何だか寂しい生活をしています。

そんなスターリングですが結構自立していて、野菜を売ってお小遣いを稼いだり、ひとりで川にナマズやブラックバスを釣りに行ったり、冒険好きの友だちや飼っているたくさんの動物たちのおかげで悲壮感はなく、毎日楽しそうです。
そして、もちろん子供なので仕方ありませんが、今読むとスターリングの動物飼育はツッコミどころが満載です。

・アライグマの巣穴を掘り返し、母親グマと4匹の子グマを捕えようとするも、1匹(ラスカル)しか捕獲できずに逃げられてしまう。
(アニメ版では子グマはラスカル1匹だけですが、やはりオスカー(友人)の制止を聞かずに母グマを捕まえると言い張り、スターリングがモタついているうちにハンターが来て母グマを撃ち殺してしまう)
・室外放し飼い(後に畑を荒らすようになり、苦情を受けて首輪と紐を付けて檻に入れる)
・人間の食卓で食事させる
・角砂糖とかソーダ水あげまくり
・セントバーナード・カラス・スカンク4匹・ウッドチャック・ネコ数匹を飼育、互いに接触させている
・スカンクは近所から悪臭の苦情を受け、森にリリース
・ジャコウネズミを何度も森から捕獲して1年ほど飼って森にリリース
・最後はラスカルが檻を抜け出してサーマン牧師(アニメ版では牧師ではない)の鶏舎を荒らし、射殺すると脅されて森にリリース

今テレビ放送されていたら動物愛護や公衆衛生の点から炎上しそうな内容です。
(捕獲シーンは18:00頃から)


ただインターネットや本で情報を得られる現在と違ってスターリングが野生動物の飼育方法や難しさを事前に知る方法はなく、他の大人たちも指摘しません。
まあ、子どもの頃に衝動的に生き物を捕まえてきて失敗してしまうという経験は誰にでもありますよね。むしろ棄てられている動物を無視するような子供だったらちょっと寂しいような。。
試行錯誤(&大人のフォロー)のなかで生き物の飼育の難しさや繊細さを学んでほしいとも思います。生き物側からしたらいい迷惑なんですけどね。

私はいい大人なのに、娘が拾ってきたという理由でうさぎを飼い始め、不正咬合にしてしまったのですからスターリングにとやかく言える立場じゃありません^^;

唯一、学校の担任のホエーレン先生は狂犬病の知識があり、ラスカルに噛まれた同級生のスラミーがパストゥール治療(狂犬病ワクチン)を受けられること、ラスカルを2週間監禁して狂犬病の兆候をが出るか観察するように注意しています。

スターリングはたまたま飼育していた動物が感染症を持っていなくてラッキーなのでした。


「アライグマが手に負えなくて手放す」という話にもかかわらず、CMの影響もあってか、90年代以降は日本でもアライグマを飼う人が急増します。その後遺棄されたり逸走したアライグマの被害が今でも問題になっているようです。(現在では無許可の飼育が禁止されているので捕獲数や被害は2010年あたりをピークに減少しています)

ラスカルの緊張感のない顔のせいでしょうか?
あの顔でスゴまれても余裕で勝てそうですもんね。

しかも、原作でのラスカルも「大好きな食物をやり、やさしい言葉の一つもかけてやれば、それでもうだれの友だちにもなった」とあるほど友好的な性格です。1年近く飼っている中で、ラスカルが自分から人間を攻撃するという描写もありません。

何だかよくしつけられた犬みたいで、飼育もいけちゃいそうな気がします。
おそらくラスカルは比較的おとなしい個体なのか、放し飼いや、大きい檻で飼われていたのでストレスもなくおっとりした性格でいられたのでしょう。

昔、子供が借りてきた児童書で、ペットショップに「猫みたいなもんですよ。餌はお菓子」と言われてアライグマを飼った著者が大変な目に遭うという話があり、その中で何年も檻に入れっぱなしにされている近所のアライグマが、ストレスによる常同行動からかマスターベーションにふける、といった記述がありました。

(ラスカルで想像した人、シュール過ぎます)

ストレスの多い環境だとますます問題行動が増えて飼いづらくなるので、愛情を持って接するのは根気がいるでしょう。
狭い日本の住宅で飼い殺しにされたアライグマを想像すると泣けてきます。

現在は、アライグマは攻撃的で懐かない、大変飼育が難しい動物なことは周知されていますが、当時はまだ飼育法を調べる手段があまりなかった上に、飼育した人の失敗談もまだ表に出てきていない時だと思うと、飼育した人にも多少は同情しますが。(遺棄はNGですよ)

人間のエゴのせいで不幸になるのは圧倒的に動物たちです。
これから何か飼おうとする人は「飼育方法」よりむしろ「失敗談」を調べた方が参考になるかもしれません。何事も反面教師の方が学ぶことは多いです。
人間に振り回された生き物が身をもって教えてくれた教訓を読み取って、今後のペット達の幸せに行かせたら、犠牲になった子達も少しは浮かばれるのではないでしょうか。

参考資料(HP)
あらいぐまラスカルwiki
環境省HP「アライグマ防除の手引き」
ぜったいに飼ってはいけないアライグマ