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学園祭に行ってきた 1

ここのところお客さんが少なく(笑)せっかくなので2件ほど講演会を聴きに行ってきました。
1件目は明治大学の動物愛護サークルtoutouさんが明大祭で主催した講演会とパネルディスカッション。
講演は動物愛護団体Eva代表の杉本彩さん
パネルディスカッションは神野あきらさん(アメリカ動物福祉NPO団体SUNSHINE SMILE代表)、平林雅和さん(オールペットクリニック獣医師/院長)、和﨑聖子さん(特定非営利活動法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)事務局長)&杉本さんというメンバーで行われました。

ちなみに会場になった明治大学和泉校舎は、私が3年前に愛玩動物飼養管理士の試験を受けた時の試験会場だったりします^^


最初にお話をしてくださったのは杉本さん。

学園祭の女王と呼ばれた一時期以来、29年ぶりに学園祭に呼ばれたそうで「ボンテージで歌っていた頃とは全然違うスタイルで久々に戻ってきました。」と笑っていらっしゃいました。

ご自身も3匹の犬と8匹の猫の里親になっている杉本さん、講演では、動物愛護センターで犬の殺処分に立ち会ったときの不安そうな犬たちの様子や、センター長さんの辛そうな様子にショックを受けられたお話にはじまり、

◎年々、犬猫の殺処分数が減少している裏で、最近問題になっている引き取り屋のこと。
 (再び繁殖業者に売られたり、劣悪な飼育環境について)
◎ブリーダーからオークション・バイヤーと流通していく過程で死ぬペットが相当数いること。
 (業者の自己申告なので報告されていないことが多い)
◎多頭飼育崩壊の問題。
 (不幸なペットを減らすために不妊去勢が大事であること)
◎ふれあい動物たちのストレスに対する配慮が足りていないこと。
 (拘束の禁止・飼育スペースの基準値を設ける・温度管理・騒音への配慮・正しい扱い方の指導など)
◎56日(8週齢)まで展示販売の禁止の徹底。
◎動物虐待に対する刑罰が軽すぎること。
◎動物取扱業の飼育施設の大きさや、繁殖回数の制限などの数値基準がないこと。

など、動物福祉の点で問題になっていることをお話されていました。

最近ではテレビ番組で引き取り屋や多頭飼育崩壊などの特集が組まれることもあって、少しずつ動物業界に疎い一般の人達にも問題点が周知されてきている(といいな)のではないでしょうか。

動物福祉の考え方は下記にある「5つの自由」が広く認知されています。
1.飢えおよび渇きからの自由(給餌・給水の確保)
2.肉体的苦痛と不快からの自由(適切な飼育環境の供給)
3.苦痛、損傷、疾病からの自由(予防・診断・治療の適用)
4.正常な行動発現の自由(適切な空間、刺激、仲間の存在)
5.恐怖および抑圧からの自由(適切な取扱い)

そして杉本さんいわく、動物虐待および虐待が疑われるものを発見した時にはとにかくアクションをおこしてほしい、飼い主さんに交渉して改善されなければ警察、愛護センターや地元の保護団体などに相談してほしい、警察はなかなか動かないけど何度も掛け合ってほしいとおっしゃっていました。

そして、来年の平成30年は動物愛護法改正の年なので、是非上記のような問題を改定していきたい、動物愛護法は議員立法なので議員の方達に対する働きかけが大事だと、最後まで熱い想いを語っていらっしゃいました。

何となく杉本さんの話を聞きに来てたのは、既に動物愛護の意識の高い人が多そうな感じでした。
(ただのファンと思われるオッサンもチラホラww)
今後は、あまり動物に興味のない人にも動物福祉が当たり前の意識として広まって、動物の地位が向上していくと嬉しいです。

後半のパネルディスカッションについてはまたそのうちに、、書きたいな。


それにしても虐待の定義は難しいです。テレビで太り過ぎのペットをおもしろく紹介していることがあり、あれも酷いものは虐待という人もいますが、大体の飼い主さんはかなりの愛情を持って世話しているので、虐待とは違うかな。。私としては。

愛情があるけど無知の結果ペットに可哀想な思いをさせてしまう、というのは割とありがちです。もちろん無いのが理想ですが。
私も先代うさは不正咬合にさせてしまったし、現在やっていることもベストじゃないかもしれません。

厄介なのが、最低限のお世話がされているけど愛情が感じられない場合です。(学校の飼育小屋などでも見られるヤツ)
注意することで飼い主のプライドを傷つけてしまい、話がこじれたり、変な人と思われて警戒されてしまうかも。ペットを隠されでもしたら、もうなす術がありません。

せっかく救おうとしたのに更にその子をを不幸にしてしまう可能性も出てくると思うと、なかなか踏み出す勇気が出ません。しかもネグレクトなどの「やっていないこと」は証明が難しい。。

人間の虐待やDVの場合でもうまく解決しないのに、自由もなく言葉も話せない動物では更に厳しそうです。疑わしきはとりあえず一時的に強制保護できるような仕組みになるといいなあ。


ところで、パネルディスカッションでJAVA事務局長の和﨑聖子さんが紹介していましたが、JAVAをはじめとした3団体で来年の法改正に向けて署名を募集しています。
「あまり愛護法には詳しくないし、議員さんに直接意見書なんてハードルが高い、でも動物のために何かしたいな。。」という方(私も)はこちらの署名用紙を利用してみてはいかがでしょうか。

動物愛護法2018年改正へ向けて署名にご協力ください<国会請願署名>

DLして内容を読み、賛同できる方は署名をして郵送するだけです。FAXはダメみたいですよ。
2018年1月15日着まで受け付けているみたいなので是非利用してみて下さい。