Tag Archives: うさぎの健康

ブン所長、抜け毛に悩む

早々と梅雨明けしたせいで本格的に夏っぽくなりました。このまま3ヵ月近く暑いのかと思うとうさぎも人間もうんざりです。
ブン所長は今年は6月に入ってから少し遅めの換毛が始まりました。
その後、換毛している途中に更に次の換毛が始まってしまったので、今回は今までで一番抜け毛の量が凄かったです。
所長は普段はあまりブラッシングなどしないのですが6月中はほぼ毎日。
今はお尻に少し毛が残っているくらいで大分落ち着きました。

 
 

1回目の換毛が腰まで進んだ状態①で、脇腹から2回目の換毛が始まっています②。
色の濃い部分は新しく生えた毛、毛先が薄いのが古い毛です。アグーチ系のうさぎの毛はなぜか生えたばかりの時は濃い色をしていて、伸びてくるとだんだん薄くなっていくので換毛のプロセスが解りやすくなっています。

 

あまりの激しい換毛のせいでウエストにくびれができたセクシー所長。
うさぎさんは高齢になるにつれ換毛が激しくなる気がします。人間のように加齢で抜け毛の方が多くなってくるというのもあるでしょうし、だんだん毛づくろいが雑になって抜け毛の手入れが間に合わなくなるのかもしれません。

実際歳をとると被毛が減って薄毛になるので若いときよりは暑さに強い反面、寒がりになってきます。
10歳くらいになったらTシャツ+トレーナーくらいの体感じゃないかな。(主観的ですが^^)

 

それにしても今回はやけに激しいので病気じゃないかと心配になってしまいました。

うさぎが脱毛する病気としては
◎寄生虫(ダニ)
◎ビタミン欠乏症
◎皮膚糸状菌症
◎皮脂腺炎
◎皮膚リンパ腫
◎ホルモン疾患
(未避妊のメスの巣作り目的の毛むしりだけでなく、未去勢のオスも強皮症様症状がでて脱毛することがあり去勢手術で治るらしい)
こちらストレスで脱毛していた頃の所長。

所長は痒がっている様子はないしフケもなし、皮膚が炎症している様子もなし、腫瘍らしきものも見当たりません。
ホルモン疾患は未去勢・未避妊の子の話なので避妊済みのブン所長はクリア。
ビタミン欠乏症に関しては見た目では解りませんが。。
換毛中は普段よりタンパク質を多めにとったほうがいいと言われていますが、所長は換毛し始めてから食欲が旺盛で、ここ数年はオーツヘイばかり食べてあまり手を付けなかったチモシー1番刈りもよく食べるようになりました。
ビタミン欠乏はしてないんじゃないかな?

牧草はお腹の中の微生物により発酵して、うさぎさんはそこで増えた微生物やその生産物からタンパク質やビタミンを摂取していますから牧草をたくさん食べればタンパク質・ビタミン補給になるのです。
野菜だとアシタバ・しそ・パセリ・ブロッコリーなどがタンパク質多めですよ。

 

生野菜を食べると酵素の働きでタンパク質の吸収率が良くなり野菜から摂れる水分は毛球症の予防にもなります。
パパイヤ・パイナップル・マンゴーなどの南国系フルーツもタンパク質分解酵素が多いことで知られています。

干したフルーツもいいですが、お腹の中で水分を持っていかれますので消化酵素や毛球症予防の効果を期待するなら生のフルーツをおすすめします。どうしても必要なものではないし糖分が多いのでうさぎさんの体調と相談して少量をあげるようにして下さい。
所長は「キウイはオヤツじゃなくて毛球症予防のために食べているのだ」と言い張っています。

参考資料(HP)
Medirabbit:Case report: Bilateral symmetrical alopecia in an unaltered rabbit
Medirabbit:Hair loss (alopecia) in rabbits


お菓子のビニール袋を追いかけて荒ぶるブン所長。

うさぎの穴掘りマニュアル

先日のお見合いで里親様一家と意気投合したロンくん。連休明けのトライアルをルンルンしながら待っています。最近は庭のハコベがお気に入りで夢中で食べてます。

 

ところで皆さんのうさぎはこんな行動をすることはありますか?
よくうさ飼いさんの間では「シワ伸ばし」と言われる行動です。うちの先代のウサ(オス)は全くやらなかったのですが、メスのブン所長は頻繁にこの行動をします。

特にこの薄手の羽毛布団がお気に入りらしい。
メス特有の巣を整える行動かと思っていたのですが。。。


ロンくんは先月ここに来たときから穴掘りが好きであちこち掘り返して遊んでいます。

 

所長は今までは全く庭で穴掘りをしなかったのですが、ロンくんを見て「面白そう」と思ったのか「庭の穴掘りアリなんだ!」と気付いたのか

 

真似して地面を掘り返すようになりました。

 

こちらがロンくんが掘った可愛いらしい穴(やる気あんのか?^^)

 

こちらがブンちゃんの掘った穴。所長としてのプライドが見えます。

 

ブン所長の穴掘りの現場。普段やっているホリホリの後の噛みちぎるような動作、シワ伸ばし動作も何がやりたいのか理解できました。
個人的にはジャリを鼻先でどかす仕草が萌たまらんです(*´o`*)♡


それにしても庭が台無しである。。(TДT)


ちなみにロンくんは所長が整えた土の上でひんやり寝そべってご満悦。
もしやうさぎ世界でも女が家事と育児をワンオペでやっているのに、気が利かない男はダラ(ry

 

そして2人ともこの足で出入りするのだから家の中も台無しなのである(;∀;)

 

所長の健康診断

早いもので2月も終わり、昼間は暖かい日も多くなってきました。
今年の冬は一際寒かったので、お客さん達の体調管理にも高騰する野菜の値段にも悩まされました。

ブン所長も今年の1月で里子に迎えてから丸5年になりました。おそらく6歳~7歳というところかな。

目立った身体の衰えは感じませんが、この冬は今までほとんど使わなかった電気ヒーターの前で毎晩過ごしていたので、ちょっとおばちゃんも冷え性になってきたのかなと思いました。今年は実際寒かったのもありますが。

 


念のため半年に1回くらいは健康診断に行って全身の触診と血液検査を受けています。
女の子なのでプライベートゾーンはお見せできません。
ブ「フフッ、壇蜜ならぬブンミツよ」

 

牧草も昔ほど食べませんが歯もいい状態でした。
3年前に足が痛そうで食欲が落ちるという謎の体調不良をおこした以外ではお医者さんにかかることもなく健康でいてくれて、何よりありがたいことです。

 

 

【2016年と2017年の血液検査結果】を表にして比較してみました。
「考えられる疾患」は病院でもらった検査結果の用紙に書いてあったものを載せています。

赤字=多すぎ  青字=少なすぎ

 

◎血糖値の数値が2年前から改善している\(^o^)/
昨年変更したことといえばペレットを減らした(10g→8g→今は5g)くらいなのでそれが効果があったのかな?(不確定です)
歳のせいか本当に少しずつですが全体の食事量が減っていくので、牧草の量を維持するためにペレットを調整しています。今は4g~5g/日。半量を朝にあげて、夜は残りの10粒くらいを犬のオモチャに入れて遊ばせていますが、少なくなってくると出てこないので飽きてきて大体少し残してます。

私はペレットをあまり信用していないのでなるべく減らしてますが、普通はここまで減らさなくていいと思います。
ただ健康な大人うさぎのペレット量は体重の1%/日を超えないようにして下さい。

 

◎逆に貧血気味なのが進んでいる( ̄Д ̄;)
こちらもペレットが少なすぎて栄養が足りていないのかもしれません。貧血は心臓にも負担がかかるし次回までには改善したいです。鉄分の多い野菜をあげて見ようか。。。ほうれん草をあげる訳にはいかないし、何をあげるのがいいのかな?

以前作った野菜成分表には鉄分に関しては記載しなかったので新たによく食べそうな野菜の鉄分量を日本食品標準成分表のサイトで調べてみました(ほうれん草はあげないで下さいね)。


パセリはカルシウム・シュウ酸という問題要素も含めてダントツでミネラルが豊富ですね。
ただパセリは見た目にかさばって多く見えますが大した量じゃないのであげすぎなければ大丈夫だと思います。

意外なところで小松菜・サラダ菜、水菜がほうれん草以上に鉄分が豊富なのですね。
水菜なんか人間でも鍋の具にすればたくさん食べられるし、特に女の人は鉄分補給によさそう。
そろそろ野菜の値段も落ち着いてきたし、所長と鍋パでもしようかな?

野菜
(100g中)

(mg)
カルシウム
(mg)
シュウ酸
(mg)
アシタバ1.065
オオバ(シソ)1.7230120*
カブ(葉)2.125050
67*
キャベツ0.343100
470*
0**
ケール0.822020
少**
こまつ菜2.817051*
サニーレタス1.866
サラダ菜2.456少**
しゅんぎく1.7120
セリ1.634
セロリ0.239190
ダイコン(葉)3.126045*
チンゲン菜1.110095*
トウミョウ1.07220*
ニンジン(葉)0.992
はくさい0.343
パセリ7.52901700
ほうれん草2.049970
773*
みず菜2.12108**
ルッコラ1.6170
レタス0.319330
5~20**
糸みつば0.947

私を狩りに来る捕食動物ブーン。(音声注意)

参考資料(HP)
第2章 日本食品標準成分表

モイモイちゃんの出血

先日来てくれていたモイモイちゃん。滞在中は食欲旺盛でよく動き、とても元気だったのですがお預かりしてから数日後マットに少量の血が付いている事がありました。

最初はお尻が赤くなっていたのでただれたのかと思い、抗生物質の軟膏を付けておき、翌日になってお尻を洗おうと風呂場に連れて行ったらポタポタと血が垂れてきて、明らかに内臓から出血している様子でした。

焦ってすぐに飼い主のKさんに連絡したところ、10日ほど前にも出血していたとのことでした。(そのとき病院連れてって~(>_<))

 

出血は常にしているわけではなく、出たり止まったりしていました。3歳で未避妊だし子宮疾患の可能性も高そうです。

お預かりの初日には胸の毛をやたらとムシっていたので、知らないところに来た緊張やストレスで症状が悪化して出血が再開してしまったんじゃないかな。。

 

お尻シャワー後、寒いのでマットの下にうさ暖を敷いて毛布をかけてるモイモイちゃん。
右の方にも血痕が。だんだん色もオレンジ→濃い赤へと色が濃くなっている気がしてハラハラしました。
本人はケロッとしているので痛みはなさそうなのが救いですがこのままだと貧血になってしまいます。
しかも大出血したらどうしよう。。Kさんがお迎えに来てくださるまでの数日間は気が気ではありませんでした。

 

とりあえずお迎えの日までは状態は変わらず、無事にお返しすることができました。Kさんもすぐに病院に行ってくださるとのことでしたので今はもうよくなっていると思います。
Kさんのお家の近くのうさぎに詳しい病院などをご紹介したりと、何度かご連絡しましたがその後返信がないので心配。。でもあんまりしつこいのも何だかね。。^^;
モイモイちゃんがいい治療を受けて健康になってくれてることを祈ります。
また元気な姿を見せてね。

 

モイモイちゃんが子宮疾患だったかどうかは判りませんが、発症してしまうとすぐに手術ができない場合もありますのでメスのうさちゃんは体力のある若いうちに避妊手術をおすすめします。
高齢になってくると回復力も落ちて麻酔のリスクも高くなります。できれば1歳前くらいがいいんじゃないでしょうか。


牧草大好き。食欲旺盛なモイモイちゃん。

学園祭に行ってきた 1

ここのところお客さんが少なく(笑)せっかくなので2件ほど講演会を聴きに行ってきました。
1件目は明治大学の動物愛護サークルtoutouさんが明大祭で主催した講演会とパネルディスカッション。
講演は動物愛護団体Eva代表の杉本彩さん
パネルディスカッションは神野あきらさん(アメリカ動物福祉NPO団体SUNSHINE SMILE代表)、平林雅和さん(オールペットクリニック獣医師/院長)、和﨑聖子さん(特定非営利活動法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)事務局長)&杉本さんというメンバーで行われました。

ちなみに会場になった明治大学和泉校舎は、私が3年前に愛玩動物飼養管理士の試験を受けた時の試験会場だったりします^^


最初にお話をしてくださったのは杉本さん。

学園祭の女王と呼ばれた一時期以来、29年ぶりに学園祭に呼ばれたそうで「ボンテージで歌っていた頃とは全然違うスタイルで久々に戻ってきました。」と笑っていらっしゃいました。

ご自身も3匹の犬と8匹の猫の里親になっている杉本さん、講演では、動物愛護センターで犬の殺処分に立ち会ったときの不安そうな犬たちの様子や、センター長さんの辛そうな様子にショックを受けられたお話にはじまり、

◎年々、犬猫の殺処分数が減少している裏で、最近問題になっている引き取り屋のこと。
 (再び繁殖業者に売られたり、劣悪な飼育環境について)
◎ブリーダーからオークション・バイヤーと流通していく過程で死ぬペットが相当数いること。
 (業者の自己申告なので報告されていないことが多い)
◎多頭飼育崩壊の問題。
 (不幸なペットを減らすために不妊去勢が大事であること)
◎ふれあい動物たちのストレスに対する配慮が足りていないこと。
 (拘束の禁止・飼育スペースの基準値を設ける・温度管理・騒音への配慮・正しい扱い方の指導など)
◎56日(8週齢)まで展示販売の禁止の徹底。
◎動物虐待に対する刑罰が軽すぎること。
◎動物取扱業の飼育施設の大きさや、繁殖回数の制限などの数値基準がないこと。

など、動物福祉の点で問題になっていることをお話されていました。

最近ではテレビ番組で引き取り屋や多頭飼育崩壊などの特集が組まれることもあって、少しずつ動物業界に疎い一般の人達にも問題点が周知されてきている(といいな)のではないでしょうか。

動物福祉の考え方は下記にある「5つの自由」が広く認知されています。
1.飢えおよび渇きからの自由(給餌・給水の確保)
2.肉体的苦痛と不快からの自由(適切な飼育環境の供給)
3.苦痛、損傷、疾病からの自由(予防・診断・治療の適用)
4.正常な行動発現の自由(適切な空間、刺激、仲間の存在)
5.恐怖および抑圧からの自由(適切な取扱い)

そして杉本さんいわく、動物虐待および虐待が疑われるものを発見した時にはとにかくアクションをおこしてほしい、飼い主さんに交渉して改善されなければ警察、愛護センターや地元の保護団体などに相談してほしい、警察はなかなか動かないけど何度も掛け合ってほしいとおっしゃっていました。

そして、来年の平成30年は動物愛護法改正の年なので、是非上記のような問題を改定していきたい、動物愛護法は議員立法なので議員の方達に対する働きかけが大事だと、最後まで熱い想いを語っていらっしゃいました。

何となく杉本さんの話を聞きに来てたのは、既に動物愛護の意識の高い人が多そうな感じでした。
(ただのファンと思われるオッサンもチラホラww)
今後は、あまり動物に興味のない人にも動物福祉が当たり前の意識として広まって、動物の地位が向上していくと嬉しいです。

後半のパネルディスカッションについてはまたそのうちに、、書きたいな。


それにしても虐待の定義は難しいです。テレビで太り過ぎのペットをおもしろく紹介していることがあり、あれも酷いものは虐待という人もいますが、大体の飼い主さんはかなりの愛情を持って世話しているので、虐待とは違うかな。。私としては。

愛情があるけど無知の結果ペットに可哀想な思いをさせてしまう、というのは割とありがちです。もちろん無いのが理想ですが。
私も先代うさは不正咬合にさせてしまったし、現在やっていることもベストじゃないかもしれません。

厄介なのが、最低限のお世話がされているけど愛情が感じられない場合です。(学校の飼育小屋などでも見られるヤツ)
注意することで飼い主のプライドを傷つけてしまい、話がこじれたり、変な人と思われて警戒されてしまうかも。ペットを隠されでもしたら、もうなす術がありません。

せっかく救おうとしたのに更にその子をを不幸にしてしまう可能性も出てくると思うと、なかなか踏み出す勇気が出ません。しかもネグレクトなどの「やっていないこと」は証明が難しい。。

人間の虐待やDVの場合でもうまく解決しないのに、自由もなく言葉も話せない動物では更に厳しそうです。疑わしきはとりあえず一時的に強制保護できるような仕組みになるといいなあ。


ところで、パネルディスカッションでJAVA事務局長の和﨑聖子さんが紹介していましたが、JAVAをはじめとした3団体で来年の法改正に向けて署名を募集しています。
「あまり愛護法には詳しくないし、議員さんに直接意見書なんてハードルが高い、でも動物のために何かしたいな。。」という方(私も)はこちらの署名用紙を利用してみてはいかがでしょうか。

[終了しました]動物愛護法2018年改正へ向けて署名にご協力ください<国会請願署名>

DLして内容を読み、賛同できる方は署名をして郵送するだけです。FAXはダメみたいですよ。
2018年1月15日着まで受け付けているみたいなので是非利用してみて下さい。

最近のブン所長

10月になってお客さんが減り、所長のブンちゃんもすっかりにヒマそうです。

所長も保護されてから約5年、年齢もおそらく6歳~7歳?もう立派な中年うさぎです。

年々少しずつですが、食も細くなってきて、ペレットは半年前より更に減って朝晩3gずつ(6g/1日)。
ハイペット社の「うさぎのきわみ」が好きなので3本と、その他にOXBOWなど数種のペレットを十数粒くらいで3gになります(下の写真)。野菜のニンジンスライスも以前より薄くなってます^^

(先日来てくれた佐羽ちゃんは体格も年齢ともに所長と同じくらい、野菜・ペレットの量もほぼ同じでペレットは1日1回にされているそうです。)


牧草も若い頃みたいに何でもモリモリとは食べてくれません。
夏の間は1番刈りをあまり食べなくなったので、2番刈りとオーツヘイばかりあげていましたが、最近は29年度の新刈り牧草が出てきたのでまた1番刈りもよく食べるようになりました。
それでも昔ほどの量は食べないので、ウンチも若いときと比べると大きさも量も7割くらいになった気がします。

最近何の牧草をあげているのかきかれるのですが、そんなに決まった所で買っているわけではないのです。
参考までに直近で購入したのはこちら。
mt&tストアのホースチモシー(5kg)
牧草市場のオーツヘイ&チモシー2番刈り(500gを計7袋)
専門店ブランドみたいのは高いので買っていません、ていうか買えません^o^

今後、所長が継続してチモシー1番刈りを食べてくれるのならそれに越したことはないのですが、あまり食べなくなってきたら1番刈りにこだわらず、他の好みに合った食べやすい牧草に切り替えてみようと思います。柔らかい牧草でもたくさん食べていれば歯のかみ合わせは保たれますし、年をとると歯の伸びるスピードも落ちてきます。
そして、全体的な食事量は徐々に落ちていくと思うので、牧草の摂取量を減らさないために、ペレットや野菜の量は定期的に見直していこうかなと思っています。

日課の庭んぽで雑草をむさぼる所長。
食べているのは「メヒシバ」というどこにでも生えているイネ科の雑草のようです。生牧草かな?
こんなもの食べているので食事が少ないわりに太っているのでしょう。

全然食事管理できていないという矛盾。。そろそろ検診に連れていかねば。


鼻の線がキモいよ。

ダルくん、様子が怪しい。。

ダルくんの足がここ数日で急に萎えてしまいました。ネックピローに頭を乗せるのが大変そうになってきたな、と思っていた矢先、3日前くらいから足元がおぼつかなくなってきてケージの出入りで足を引っ掛けるようになりました。

今まではふらつきながらもジャンプしてたので、かなり足が衰えてしまった感じです。
木製のスロープもあるのですがちょっと幅が狭いのと素材が硬いので段階的に登れるようにステップを置いてみました。ヒーターで背中を温めるダルくん。

 

次の日には一旦昇り降りができるようになりましたが、昨日は身体を支えるのもしんどくなってきたようで気がつくと横に倒れていることも。

 

ダルくんが来てから初めて見る横向き寝姿。横向きのほうが足の血流は良くなりそうだけどね。
心臓疾患のせいで横たわると呼吸が苦しいんじゃないのかな。

横になるとウンチがお尻にこびりつかないので足裏やお尻が汚れないのはありがたいです。
あと今までは頑なに座っていたので、血流が悪いのか足先が冷え冷えだったからそれにはよさそうだけど。お灸やマッサージでも足の冷え症が改善しますように。

 

幸いなことにダルくんは全く食欲は衰えず、牧草はあまり食べなくなりましたがご飯はよく食べます。ひっくり返らないように、ネックピローが今度は下半身を支えてくれてます。
ネックピロー優秀です。

 

ママさんにご連絡したところ、お仕事を調整して面会に来て下さいました。
「痩せちゃったね。」と言いながらダルくんを抱っこするママさん。

 

ダルくんも嬉しいのか張り切ってご飯を食べていました。

 

「このまま連れて帰りたいけど、今は家がバタバタしずぎて昼間の騒音の中でダルを一人にするのは可哀想でできない。」とおっしゃっていました。

 

ママさんが帰ってしまうとまた弱った風味のダルくん。
来月の中旬までにはお家も落ち着くとのことでそれまで頑張れるかな、いや頑張ろう。

 

自力でご飯を食べるダルくん。

ダルくんの通院・心エコーを撮る

前回の診察から3週間経ったのでダルくんの緑内障の経過を診てもらいに病院に行ってきました。

その前にダルくんのタマタマがここ最近大きくなってきてしまい、歩くと床に当たるため擦れたところが化膿してしまっていました。
ゲンタシン塗って対応していましたが擦れるので治りが悪いのです。見たい方はどうぞ。
ダルくんのビローンタマちゃん
「どんだけタマ晒すねん」とジト目のダルくん。ネックピロー使いこなし過ぎです^o^

 

眼圧は 左:30.5mmHg/右:29.0mmHg に下がっていました!
でもまだ高いですね。。25以下くらいになってほしいです。

 

触診したところ3週間前より心臓の雑音が悪くなっていると言われました。タマタマの腫大も浮腫(むくみ)が原因で、心臓が悪い→→血液循環が悪い→→腎臓の動きが悪くなりうまく尿が作られない→→浮腫、という状態になっているようです。

X線写真で見ると今回の方が心臓の周りが白くもやもやしていて、これは肺に水が溜まっているそうです。

 

正面写真でも今回のは心臓の境界線がぼやけて不明瞭になっています。

 
 

心臓のエコー検査も受けてきました。
動画で見せて頂いたところダルくんの心臓の弁は、通常だと写真の赤い点線のように「く」の字になっていなければならないところをフラットになっていることと、左心室はやや大きいのに対して心室の壁は薄くなっていることから心室が拡張して弁が引っ張られている状態だそうです。
拡張型と肥大型と混合型の心筋症で以前にもっと悪かったのが持ち直したのではないかとのことでした。

左心室機能に障害が出ると、肺に水がたまるので今回のX線検査のモヤモヤした影が出たようです。
幸いダルくんの左心室の収縮力(FS:45.0%)※)はうさぎの正常範囲内だそうです。

動画では不整脈も出ていました。

いつも丸まって寝るのは心臓の悪い子によくある傾向で、横になると下半身の血液が心臓や肺に流れて呼吸が苦しくなるためです。
ダルくんは自分の心臓の不調のことがわかってやっていたんですね。

今回は血管拡張剤と心臓の収縮を補助するお薬をもらいました。
利尿剤を使うと浮腫の解消が早いそうなのですが、先生も私もダルくんに利尿剤を使うのは気が進まないので今回は使いません。

血の巡りが悪いダルくんは寒がりです。最近は気温の変化が激しいのでマイカヒーターをお尻の方に置いてみたりお腹の下にリバーシブルヒーターを入れたりしています。
そしてときどき暑いので扇風機も使うのです。笑

 

※)%FS:左室内径短縮率LVIDd:左室拡張末期径(心臓が拡張したときの大きさ)とLVIDs:左室収縮末期径(心臓が収縮したときの大きさ)から
%FS = ( LVIDd – LVIDs ) / LVIDd × 100
の計算で出ます。
拡張した状態からどれだけ収縮して全身に(大動脈)血液を送り出しているかがわかります。
動物によって正常値がバラバラでうさぎは先生的には35~52%ではないかとのことでした。(確か。今度ちゃんと確認してきます^^;)


すぐコケちゃうダルくん。お薬サンドを喜んで食べてくれるのでありがたいです。

ダルくんが大人しいのでナメてます。

不思議なうさぎ、ダルくん

先月末から目薬で緑内障&白内障を治療中のダルくんです。

 

涙は少し落ち着いたかも。今週病院に行って眼圧が下がっていたらいいな。

 

しなびた男子が好きな所長とはうまくやっています。

 

GW中にはお尻を洗ってグルーミングしたり

 

濡れて汚れがちな口の周りの毛をバリカンカットしたりしました。

 

ダルくんはとても変わった子です。まず今まで見たうさぎさんの中で一番かってくらいお水を飲みます。1日に500mlのボトル2本くらい(!?)ただし半分近くこぼしてますが。。^^;
ほとんど水を飲まない子もいるので、それでも多いですよね。
こぼす上によだれも多いので余計顎下の被毛が濡れてしまうようです。

 

そして1.4kgと小柄ながらよく食べます。ペレット20g/日と、牧草をフィーダーに大盛り3杯くらい、夜にフィーダーをいっぱいにしても朝には無くなっています。野菜食も少量からはじめましたがすんなり食べてくれてます。
なのにガリガリ。。基礎代謝がいいのかしら。糖尿かい?

 

さらに、ダルくんは足を投げ出して横になることができません。
お家でもいつも丸くなって寝ているそうです。タマタマが邪魔だからか、呼吸が苦しくなるのか、ダルくんなりの理由があるのでしょうけど、端から見てるともっとリラックスさせてあげたくなります。
この体勢では疲れが取れなそう。

 

足に負担がかかって血流も悪くなりそうなので、少しでも寄りかかれるようにネックピローを進呈してみました。

 

ダイソーで売ってる300円の商品です。
中身はビーズで、これ自体洗濯することもできますが、乾くのに時間がかかるのでタオルを巻いて、汚れたらそれだけ交換しています。裏から見るとあんまりカッコよくないですが。。
ダルくんは安全ピンをいたずらしたりしないので安心です。
うさぎさんによってはかじったりして危険ですね。

 

ダルくんがすかさずカクカクしにきます。弱々しい見た目の割に元気なのです。笑

 

最近は使い方が上手になって自分からすっぽり収まって寝ています。
気に入ってくれて何より。

 

モジョモジョ、ポジション直し。

うさぎも年をとると腰が曲がるんですな。

ダルくん病院に行く

先日からお預かりしているダルくんを連れて病院に行ってきました。
まず先生に全身状態のチェックをしていただくのですが、その時点で先生から「いろいろありすぎて何から説明したら。。」と言われたほどダルくんには様々な問題がありました。

先生が一番気にしていたのは眼が白内障から緑内障へと進んでいることと、心臓からくぐもり音(雑音までいかない)が聞こえるということでした。すぐにダルくんのママさんと電話で相談して胸部のX線と眼圧の検査をして頂くことにしました。

他にも検査や治療が必要なところもあるのかもしれませんが、全部やってしまうと金額的にも、そして高齢のダルくんの体にも負担があるだろうということで、とりあえず優先的に治療が必要そうなところからはじめます。

 

診察の結果は
◎左右ともに白内障&緑内障(左>右)
眼圧 左:39.5mmHg/右:35.5mmHg。

眼圧は20mmHg以上で眼圧が高め、25mmHg以上で緑内障といわれるそうです。
他にも角膜に浮腫あり、充血あり、左眼の角膜損傷あり。左角膜は白内障もありますが、表面に傷があることで眼が開きにくく、白濁を起こしています。

 

◎耳根膿瘍(左右とも)
両耳の付け根に膿が溜まっていますが、急性ではなく慢性化しているようなのでとりあえず保留にしました。
治療としては切開手術もあるのですが、ダルくんの場合はやるとしたら耳から洗浄液を入れて排膿させる方法にするとのことでした。

◎左の精巣腫大
左の精巣が炎症を起こして腫れていて熱っぽくなっているそうです。急性の場合は治療が必要ですがダルくんの睾丸は以前からこんな感じだそうなので今のところ保留です。ママさんも高齢のダルくんにリスクの高い全身麻酔での手術をさせることには消極的ですし、そもそも心臓が悪いので手術は無理でしょう。

◎両側の陰嚢炎(精巣の入っている袋が炎症しています)
右側の陰嚢は炎症して腫れていたものの、破れて穴が空いて水が出たようでしぼんでいます。跡は大きめのかさぶたになっています。
左側も同様に破れたようで、小さなかさぶたがありますが陰嚢はそれほどしぼんではいません。

↓↓↓ややグロタマ画像ですので見たい方だけどうぞ。白丸がかさぶた部分です。
「ダルくんのタマタマ(精巣腫大・陰嚢炎)」

◎心臓のくぐもり音・心臓肥大?
レントゲンを撮った結果、心臓は横から見ると肥大気味ですが正面の写真ではやや通常より細くなっているとのことでした。

 

先生の所見では「これまでの経緯はわからないけど、以前もっと体重があった頃はもっと心臓が肥大していて、今は痩せてやや萎縮してきているのかもしれない。脱水などで今後心臓が萎縮に向かうと突然死を起こす可能性がある。
今はあちこちに問題があるものの、うまくバランスをとっているように思えるので急激にあちこちの治療を試すのは不安。

今一番危険なのは緑内障で、痛みやストレス、また眼圧が高くなり視神経を引っ張ってしまっていることで交感神経が活発になり心拍数を早くしている。それも心臓に負担がかかっている原因のひとつかも。今後これ以上眼圧が高くなって眼球の中の水(房水)が出てしまうと眼球萎縮がおこってしまう。とりあえず眼圧を下げる目薬を続けて3週間後くらいに再検査したい。」とのことでした。(私の記憶から再現しているので若干怪しいかも)

自分の持病が多すぎる上に、先生の説明がとても丁寧なのでダルくんは寝てしまいました。

 

目薬は、抗生物質:ロメワン、眼圧を下げる薬:トルソプト、抗炎症剤:ティアローズ+角膜修復剤

 

の3種類が出ました。

その他、レントゲンで見る限りでは肺・肝臓・腎臓など他の臓器に問題ありませんでしたが、心臓(循環器系)が悪いので他の臓器に負担がかかっているかもしれません。
ダルくん牧草をたくさん食べているので歯の状態は年の割にとてもきれいでした。


上瞼を少し引き上げて目薬を落とします。よくなるといいね。
ダルくんは なにをされても おとなしい^o^(5-7-5)